北海道が独自に創設した資格制度により認定、登録している技術者のことで、
(一社)北海道建築技術協会が養成講習、認定試験、登録を実施しており、
平成27年度末で1,700人以上が登録しています。
また、平成26年8月から運用している北海道のきた住まいるメンバー登録制度においては、
住宅設計事業者ではBIS若しくはBIS-M※の有資格者が所属すること、
住宅建設事業者ではBIS-E若しくはBIS-Mの有資格者が所属することが要件とされています(平成28年5月31日実施)。
弊社のお客様の中で、弊社との家づくりを詳しくブログを書いていご報告頂いている方が
いらっしゃることを知り読んでみました。
その中で気密性能の内容があったのでお答えしようと思います。
断熱性能を気にされる方は多いですが、気密性能を気にするのは住宅性能に詳しい方しかいないと思っていましたが、
本当に素晴らしいと思います。
気密の性能を示す指標として、隙間相当面積 C値 が使われます。
隙間相当面積(すきまそうとうめんせき)とは
家全体にある隙間面積(㎠)を延べ床面積(㎡)で割ったもので、単位は㎠/㎡
この数字が小さいほど気密性が高い事を表します。
この数値(C値 ㎠/㎡)に延べ床面積(㎡)を掛けると、家全体の隙間が出ます。
C値0.5で延べ床面積が100㎡(30坪くらい)ですと、家全体で50㎠(はがき位のサイズ)の隙間があるということになります。
札幌版次世代住宅補助金の最低基準は、C値1.0以下なので同じ100㎡の家ですと、100㎠(はがきの倍位のサイズ)の隙間があることになります。
隙間が、大きく感じられたか、小さく感じられたかは、個人によって違うかもしれません。
札幌版次世代住宅基準の補助金を申請していない会社は、C値が2.0から3.0のところもあります。
こうなると、結構、隙間があることに気付きます。
せめて、住宅会社を選ばれるときは、
断熱性能も含め、札幌版次世代住宅補助金のスタンダード以上を施工している会社を選ぶべきと考えます。
弊社は、5年ほど前に気密測定機を購入し、随時、気密測定を行って施工法を改良して来ました。
ゆきだるまのお家では、最近、全棟ではありませんが、大工さんごとに測定してきました。
その結果、C値は 0.6から0.8 位に入っている状態です。
(ちなみに、弊社のほぼ全員の社員や大工さんは、※断熱気密士BISの資格を取得済みです。)
当然、次世代住宅基準のC値1.0以下は、クリアされており、
補助金利用の時は専門の測定会社が測定を行っております。
気密性能と換気は密接な関係があり、隙間だらけのお家は、
穴のだらけのストローで牛乳を飲むのと同じで、空気ばかり吸い込み
牛乳を吸い込むことができなくなります。
実際の換気に例えると、吸い込み口から近い隙間から空気を吸い込み、
遠いところから計画通りに空気を吸い込むことができなくなってしまいます。
すなわち、よどむところが出来たりします。
よどみは、冬に結露を生みます。
結露はカビをよびます。
結果、気密性能の悪い住宅は、健康ではない住宅となってしまうわけです。
経年変化については、何度もの窓の開閉により、開閉部分が徐々に下がり、隙間を生んでいます。
「以前より寒くなった」、「以前より外の音が大きく聞こえるようになった」という現象が起こります。
この症状が出たときは、窓の丁番の調整で治ることも多いので、住宅会社に調整の依頼をいたしましょう。
また、ご自分の今、住んでいる家の隙間を知りたいときは、全ての窓やドアをしっかりと閉めて、
外に出ていく換気扇(台所・トイレなど)をすべて強で運転し、10分ほど経過後、室内が完全に負圧になった時に
窓周りや、コンセントやスイッチ、巾木(床と壁の間の木)の下などを手で触ってみてください。
隙間のある所は、冬ですとすぐに冷たい隙間風を手で感じることができます。
又は、よほど隙間が多い時は、隙間が多すぎて感じないこともあります。
引違の窓を多く利用する住宅は、気密性能が良くなりません。
引違の窓を多く住宅に設置したら、住宅の気密性能は下がってしまいます。
どうしても引き戸の窓がほしい時は、片引き窓を利用すると、気密性能はさほど下がらないようになります。
引違窓は、下はレールの上に戸車で乗っている感じで、上は差し込んでいるだけなので、
隙間が多いのは理解できると思います。
ゆきだるまのお家では、引違の大きな窓をリビングに設置することが多くあります。
その分、気密性能が下がってしまいます。
しかし、お引越しの時とかで、大きな荷物を搬入するときには便利に働きます。
また、引違窓は、窓の外側に網戸が付くので、窓を開閉するときに虫が室内に入って来ない利点もあります。
大きく窓を開放する、解放感も良いものです。
C値が0.5以下の建物には、引違の窓がありません。。
そこまで、こだわりすぎて良いものを失うのも如何なものかと思います。
最新の片引き窓は、気密性能も高く、解放感もあり、とてもよくなりましたが、
トリプルガラスのみの仕様しかなく、そこだけ特別高額なものになってしまうのが、
普及しない理由になっています。
今回は、かなりむづかしいお話しでした。
ゆきだるまのお家は、科学的に追及してできた住宅です。
ゆきだるまのお家より、倍の断熱性能値が高い住宅があります。
しかし、その住宅よりも暖房コストが半分であったりするケースもあります。
数値で図ることができない省エネ技術やノウハウが、ゆきだるまのお家にはあります。
この他、以前より、高額なサーモカメラも弊社は所有し、夏涼しく、冬暖かく、
ランニングコストの少ない住宅の研究をしております。
しかもローコストで!
ゆきだるまのお家の 更なる進歩をご期待ください。
最後までお読みいただき感謝いたします。
いよいよ、江別モデルが完成し、完成見学会が、行われます。
良い出会いがありますように。
感 謝
※ BIS・BIS-Eとは、北国にふさわしい温熱環境要件を備えた住宅等の普及をはかるため、
北海道が独自に創設した資格制度により認定、登録している技術者のことで、
(一社)北海道建築技術協会が養成講習、認定試験、登録を実施しており、
平成27年度末で1,700人以上が登録しています。
また、平成26年8月から運用している北海道のきた住まいるメンバー登録制度においては、
住宅設計事業者ではBIS若しくはBIS-M※の有資格者が所属すること、
住宅建設事業者ではBIS-E若しくはBIS-Mの有資格者が所属することが要件とされています(平成28年5月31日実施)。